生きるのはなぜ苦しいのだろう、つらいのだろう。いや、だからこそ喜びを感じ得るのだ。闇があるから光が分かる。この世はあなたが必要だ。感情回復『詩的ぶるぅすメソッド』申込はメッセージフォームから。
次に向かって進むべき人へ
マントを失くしたヒーロー 颯爽と空を飛び 弱き者を助け 決めポーズをする かっこいいかっこいい ぼくらのヒーロー ある日マントを失くしたら オロオロオロオロ どうしたことか 目には涙を溜め 慌てふためき 俺はダメだ俺はダメだ もはやヒーロー失墜 ...
通過点 人が倒れていました わたしは通り過ぎました 言い争いがありました わたしは通り過ぎました 火を投げた男を見ました わたしは通り過ぎました 助けを求めるわたしがいました わたしは通り過ぎました わたしはわたしに無関心で 何事にも通り過ぎていました...
この頃気づきを得ていないと思う人へ 次に向かって進むべき人へ
門出 別れは本来 祝うものです 目出度いものです 大きく手を振って 祝福するのです 新しい世界は 唇を噛むことや 拳を握ることも あることでしょう だけどそれ以上に 多くのことを知り 人々の優しさを知り 徳を積むのでしょう だから祝うのです この門出の日を
渡る鳥 電線の上から 何が見える? 電線の上から 何を見てる? 束の間の休息 旅路は長い 電線の上で 何が映える? 電線の上で 何を思う? 途切れない雲間 出立(しゅったつ)は近い
朝の出会い こうして朝の喫茶店にいると たくさんの朝に出会える ぼんやりコーヒーを飲む者 タバコの煙を燻(くゆ)らせる者 タクシーを温めさせたまま トーストの香りを待っている者 窓の外の歩道を歩く者は 新しい空気を身に纏っている 何の変哲もない一日が こうして始まってゆく 一日限...
見えない空 目を失った少女は どうして野原の中を 駆け巡っては息を切らし 微笑んでいられるのだろう 光を感じるからか 風を感じるからか 草の匂いを感じるからか 土の温度を感じるからか 白い蝶と黒い蝶が 同じ花で蜜を吸っている 見えない空が続く限り ぼくたちは壊れない
荒れた波間で どうして櫂(かい)を手放したか あなたがたにはわかるまい 櫂を手放したわたしは 手で水を掻き進む それはそれは大変なこと ちっとも前に進まない 櫂を手放したわたしは 腕がすっかりくたびれた これがこれが大変なこと すっかり体が記憶した どうして櫂を手放したか わかっ...
真夜中のカラス 真夜中のカラスが ひとりぼっちで啼いている 虚しく聞こえるのは きっと誰も答えないからだろう やさしいはずの月明かり 今夜は妙に胸に沁みる あなたの面影をどこか 遠い星に探している アンドゥトゥワ アンドゥトゥワ ようやく踊り出した夢に カラスは羽根を広げた 東の...
フラッグの行方 来る日も来る日も 地面を舐めるような 空の見えない日々 つらいわけじゃない 苦しいわけでもない ただ向かうべき場所を 見つけられていないだけ あなたは素敵よ そう言われることで 進んではこれたけど これからのぼくはもっと フラッグを見つけなければ この手に掴み取る...
白い舟 手を差し延べることさえ まるで何もできなかったあの日 きみは白い舟にのって 遥か彼方へ行ってしまった 波打ち際に座り込んで 光射す水平線を見る 潮風はつんと鼻を弾き 乾き始めた藻屑を濡らす あれからずっと待っているのに 白い舟はやって来ない きみを連れて行ってしまった 白...
余命宣告 桜の花は見れないでしょう 梅雨に濡れる傘の群れを 紫陽花の花は聞けないでしょう 余命宣告された蝉の声を 向日葵の花は踏めないでしょう 色彩に埋もれた林の中を 秋桜(こすもす)の花は往(ゆ)けないでしょう 新芽に匂い立つ野の道を
階段の向こう この崩れた階段を 僕は登ってゆきたい ぽっかりと真ん中が なくなっている階段を 上には何があるのか 行きたくても行けない こうして気になるのは ゆくべき階段だからだ それなのにこの僕を 上へ行かせてはくれない 僕は何度も助走して 跳ぶイメージをもってみる 悔しいけれ...
光のゆくえ ぴかぴかぴかぴか光るんだ 止め方がわからないんだ やめてくれって手で押さえたら 指のすき間からもれるんだ ぼくの悲鳴が電気になって ぴかぴかぴかぴか止まらない 灯台になってやる どんなに天気が悪くても 光を遠くまで突き通し 目に雨が入る者も導く 止め方がわからないもの...
タイムアウト 命尽きる渡り鳥の 最期はどんななのだろう 羽根休むときだろうか それともあぁ雲の中か 終わりゆくそのひと声を カセットテープにでも録って 伸びて切れてしまうまで 仲間に聞かせてやりたい だけどそんなことはタブー 未練は彼らを飛べなくする 彼らはゆかねばならない 北へ...
向きは前 つらいのはそう 何かに向かっているから 向かえば向かうほど 風は強くなってゆく つらければそう 時には休めばいいじゃん よくここまで来たと 風を避(よ)けながら想う つらくてもそう やっぱり行くしかないよな 腹が決まればもう 風をつくり出してやる
28 足りない気がしてる 外れたボタンのように つと溜め息が出てる 水底のアブクのように 駆けても駆けても スローモーションのようで そのくせ気がつくと 宇宙を旅したようで 取り逃がしたあしたは きのうへと去ってしまい それなのになぜか 落ち込むこともなく 握った右手をひらけば ...
奮気 しずかに しずかに ざわめいていては わからない 波も風も なだらかに そらきた そらきた 冷気に触れ 立ち昇る白 むらむらと 湧き起こる白 それをしずかに 奮気と呼ぼう
焼きおにぎり おにぎりを 焼いちゃうの? ぼくもいつか 焼かれるの? おいしいね 焼きおにぎり
メインイベント 本日のメインイベント 青コーナー 失敗を引きずる自分 赤コーナー とにかく前を見る自分 そんなことでいいのかい 本日のメインイベントは もっと遮二無二いこうぜ 失敗も成功も超えて 本日すべてがメインイベント
よちよちのきみよ よちよちのきみよ その目に何が見える ぼくにはわからない 代わりに見ることはできない だからしっかりと その目で見るんだ 風に揺らぐ木を 空を動かす雲を 通りすぎてゆく人を 覗き込んでくる目を きみの代わりは 誰一人としていない よちよちのきみよ 思う存分生きる...